体験できるプログラムが満載の「あまみシマ博覧会」(通称:シマハク)。
瀬戸内町でも20のメニューがあり、
そのなかの「昔なつかしいお盆料理教室」に参加しました。
講師は、瀬戸内町食生活改善推進員連絡協議会のかたがた。
ふだんから公民館で郷土料理教室での指導や
瀬戸内町のさまざまなイベントなどでも料理を提供していらっしゃいます。
参加者は、「今年初めてお盆料理を自分で作る」というシマッチュ、Iターン、
滋賀と茨城から帰省してる子どもたちなどさまざまな7名。
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まずは講師のかたから
奄美の旧盆についてお話がありました。
奄美では、旧暦でお盆を行うので(新盆で行うところも)
今年の旧盆(旧暦7月13日~15日)は、新暦の8月30日~9月1日。
島の人々は年に一度浮世帰りするご先祖さまのために心を込めてお迎えをし、
家の中の無病息災を祈ってきました。
旧盆の最終日・送り盆(旧暦7月15日)には、
とくに一番のごちそうをお供えをするそうで、
その料理7品を作りました。
まずは、「かた菓子」作りからです。
黒砂糖と白糖の2種類で挑戦!
はったい粉、黒砂糖(または白砂糖)、塩をまずはふるいます。
ここを丁寧にするのがポイントだそう。
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木の型。
松竹梅や自然がモチーフで美しいですね。
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ふるった粉に、なんと黒糖焼酎と水飴を加えて、
よく混ぜあわせて練っていきます。
焼酎はつなぎとしての水分のためと、カビを生えにくくするための役割があるそう。
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ある程度しっとりしていったら、
木型に詰めていきます。
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崩れないように、ぎゅっぎゅっとしっかり押さえます。
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茨城と滋賀から遊びに来ていた子どもたちも参加。
見るのも食べるのも初めてのかた菓子作り、楽しそうでした。
砂あそびみたいだったかな?
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「親の世代は作っていましたよ」とおしゃってたシマッチュも挑戦。
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ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅっ。
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このお湯のみが、なんと重要な働きをしています。
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ころころ転がして粉を押し込んだり、
よぶんな粉を落としたり、
木型の両端をコンコンッ!と叩いてかた菓子を浮かせたり。
さて、うまく外れるでしょうか?
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あ、一個だけ取れました。
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はい、今度はぜんぶきれいに取れましたー。
とっても気持ちがいいんです。
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並べると、とってもかわいらしい「かた菓子」。
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ほかの料理も作っていきます。
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大量にある材料をみんなで手分けして作業。
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おそるおそる・・・。
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いっぱい作るほうが煮物はやっぱり美味しいですね。
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できあがって、みんなで試食です。
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今日作ったメニューは
1.白だんご
2.かた菓子(かたがし)
3.糸こんにゃくの酢の物
4.煮しめ
5.精進揚げ
6.にがうりの味噌炒め
7.ソーメン汁
こちらはご先祖さまにお供えするぶんです。
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基本的にはぜんぶの料理に、お箸は供えるとのこと。
こちらは十字ですが、2本そのまま立てる家も。
ショウロウ箸、またはソーロー箸といって、
素材は道端などによく生えているメドハギの茎。
かた菓子もお茶をそえて。
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お盆のお供えは、シマ(集落)や家庭によって
少しずつ違うので、
これが瀬戸内町のすべてのお盆料理とは言えません。
また、個人的な行事のため
記録に残すのもなかなか難しいところです。
「うちではこんなお供え料理をつくるよ」などありましたら、
ぜひ写真など撮って教えていただければありがたいです。
年に一度、ご先祖さまが帰ってくるお盆。
三日間、三食の準備する島の女性たちはとても大変だと思いますが、
ご先祖さまはとても喜んでいらっしゃることでしょう。
2012.08.12
瀬戸内町 古仁屋
S.B.I (瀬戸内町 文化遺産 活用実行委員会)
鹿児島県 奄美大島 瀬戸内町立図書館・郷土館内