SBI講座『野鳥のお話し』『バードセーバー作り』

平成26年3月15日(土)、16日(日) に
平成25年度 瀬戸内町文化遺産活用実行委員会講座 が行われました。

3月15日(土)は、「野鳥のお話」を聞いた後に「バードセーバー作り」をしました。


講師は、奄美野鳥の会の会員の「清正 斉」先生
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今回の講座では主に、「奄美大島における鳥類の窓ガラスへの衝突事故」について、話してもらいました。




まず、最初に、
「窓ガラスへの衝突によって全世界で毎年どれくらいの鳥が死んでいるか?」の質問。
①数千万 ②数億 ③数十億 ④数百億
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答えは、③数十億だそうです!
とてつもない数字でビックリですね。




次に、
「奄美大島では、窓ガラスへの衝突によって毎年どれぐらいの鳥が死んでいるか?」という質問。
①数十 ②数百 ③数千 ④数万
答えは、調べた人がいないのでわからないが、数百から数千羽死んでいるのでは、という事でした。


奄美大島では、2006年4月~2012年3月までに死傷鳥類の情報が329件寄せられたそうです。
死傷の原因別にみると
 ①不明 38.9% 
 ②交通事故20.1% 
 ③窓ガラスへの衝突 19.8% (63件)   なんだそうですよ。

死傷原因が分かっているケースに「窓ガラスへの衝突事故」がありますね。
衝突事故は観光施設、公共施設、学校など、比較的「窓ガラスが多い建物」で多く起こるようです。
つまり、窓ガラスの多い建物や場所で適切な対策ができれば,
大部分の鳥の衝突事故を防ぐことができるということ!
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衝突事故の対策としては…
 窓ガラスを傾けて設置する/ 窓ガラスの外部に構造物を設ける…格子・パネル・日よけ/
 ガラスそのものを変える⇒紫外線反射・すりガラス・模様など/
 ガラスを何かで覆う・貼る⇒防鳥ネット・フィルム・バードセーバーなど
海外の対策事例を中心に紹介されていました。


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フムフム。皆さん熱心にメモっていますね。




この対策の中で、私たちが取り組みやすい鳥の衝突事故防止対策は一体何でしょうか?
・・・・・

それは「バードセーバー」を作ること!
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「バードセーバー」とは、鳥に窓ガラスの存在を知ってもらうシール。
猛禽類(鷲や鷹、梟)のシルエットがよく用いられるようです。
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このシールを窓ガラスに貼ることで、
「ここには怖い鳥がいるよ~近寄らないほうがいいよ~」と野鳥に教え、窓ガラスに近寄らせないという仕組み。




先生のお話が終わると早速、バードセーバー作りに取り掛かりました。
子どもも大人も思い思いに色を塗っていきます。
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途中、先生へ質問をする子の姿も!
「奄美にオオタカはいますか?」
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未来の鳥博士ですね。




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塗った後、切るのが意外と難しい。
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みんな真剣。
紙を切っている最中は無口になっていましたよ。
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一番乗り!
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上手に塗れましたね。
続けて2枚目を塗ります。
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こちらも二枚目突入組。
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みなさんがバードセーバー作りをしている最中も、先生のお話は続きます。
ぶつかった鳥の保護法を教えていただきました。
・まずは、野生生物保護センターや奄美動物病院に連絡する。
・ダンボールに入れてふたを閉めて静かにしておく。
・穴を開けたり、水をあげなくていい。
・人間が近くでウロウロしているとストレスになる。

※ヨシゴイやサギなどの大型の鳥には目をねらってくるので、攻撃されないように気をつける。
※脳しんとうを起こしているだけであれば、1時間から2時間すれば離しても大丈夫,
とのことでした。



続いて、鳥の鳴き声を聞かせてもらいました。
先生が持っている白いリーダーから、鳥の声が聞こえてきます。
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「キュルルルルル~」の鳴き声に、子ども達も、「アカショウビン!!」と、すぐ反応してまいした。
また、「ツキヒホシホイホイホイ」と聞こえる「サンコウチョウ」を知っている子どももいました。
「ポーポーペポー」と鳴く「ズアカアオバト」、街なかでも見ることができ、「尺八鳥」とも呼ばれています。
「ウッウッ」と牛のように鳴くハトは、「カラスバト」か「ウシバト」かどっちだったかなぁと思っていたら、
「カラスバト」の事を方言で呼んだのが「ウシバト」でした。




バードセーバーを作った後は、奄美の野鳥や昆虫のぬり絵を楽しみました。
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そして完成したバードセーバー
色とりどりですね!
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中にはルリカケスや
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アカショウビンの姿も。
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最後にみんなで記念撮影。
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今回みなさんに作ってもらったバードセーバーは、図書館・郷土館の窓へ貼ることになりました!


今回の講座では野鳥のお話しや鳥の衝突事故、そしてバードセーバー作りを通して、
奄美の野生生物の保護について学ぶ機会となりました。

清正先生、ありがとうございました。



2014.3.23 
調査員 NORI